月経(生理)の悩み

女性の身体は複雑で繊細なため、年齢や妊娠、ストレスなどによって月経不順や激しい子宮回りの痛みなど女性特有の症状を引き起こします。放置しておくと重大な病気を見逃すことにもなりかねないため、些細な症状でも早めに受診してください。

月経

月経とは、子宮内膜がはがれ落ちて血液と一緒に体外へ排出される現象のことです。健康な女性であれば一定の周期で規則的に起こり、初めての月経(初潮)から閉経まで約30年~40年続きます。

月経の周期

28日間~30日間が一般的な月経の周期です。ただし、25日間~38日間は正常範囲とみなしています。それ以下、もしくはそれ以上にわたる月経は、ホルモン分泌の異常が考えられます。

月経の量月経の量

1回の月経の出血量は、約20~140mlであれば正常とされています。140ml以上の場合は「過多月経」、20ml以下の場合は「過少月経」と言われます。極端に多い、または少ないと感じた場合や急激に出血量が増減した場合は注意が必要です。

月経の期間

生理の期間は1回につき3日~7日間が一般的です。1日~2日間で終わる場合や、8日以上も続く場合は、ホルモンバランスの乱れや女性特有の病気の可能性が疑われます。ただし個人差もありますので、まずは医師に相談しましょう。

月経のお悩みに関する当院の治療

月経のお悩みの多くは、女性ホルモンが影響しています。月経の悩みを解決するには、自分の症状を正しく理解し、その治療に取り組むことが大切です。病気の基本的な知識と、当院での治療方法をご紹介します。

月経前症候群(PMS)

月経前症候群(PMS)とは別名、PMS(プレ・メンストラル・シンドローム)とも呼ばれています。月経の1~2週間前頃から、情緒不安定や抑うつ、イライラ、眠気などの精神神経に関する症状がみられます。原因は排卵後の女性ホルモンの変化と考えられ、人によっては食欲不振や過食、倦怠感、頭痛、腹痛、腰痛、お腹や乳房の張りなどの身体的な症状がみられる場合もあります。

月経前症候群(PMS)の治療法

当院では、低用量ピル(経口避妊薬)を使った治療を行います。ピルを服用して一時的に排卵を止めることで、女性ホルモンが一定化します。すべての症状を改善することは難しいですが、症状を緩和させる効果があります。

月経困難症

月経困難症とは、下腹部痛や頭痛などの生理痛の症状が重く、日常生活に支障が出るほど強くあらわれることを指します。10代後半~20代前半の女性に多く、正常な子宮にも関わらず症状があらわれるものを「機能性月経困難症」、30代以降の女性に多く、子宮内膜症や子宮筋腫といった婦人科系の疾患が原因で痛みを引き起こすものを「器質性月経困難症」と言います。

月経困難症の治療法

「機能性月経困難症」と「器質性月経困難症」どちらの場合も痛みを改善させるため、当院では鎮痛剤や排卵を抑える低用量ピルを処方します。ただし、器質性月経困難症の場合は、元となる疾患を治すために手術を行うこともあります。医師による診断の上、適切な治療法をご提案いたします。

月経不順

通常の月経周期は28日~30日ですが、25日以内で月経が来たり、反対に40日過ぎても来なかったりと、毎月の月経周期が安定していないことを「月経不順」と言います。原因はさまざまですが、過剰なストレスや無理なダイエットが主な原因とされています。放っておくと不妊症や早発閉経を誘発する可能性も考えられますので、早めに医師の診断をあおぐことが大切です。

月経不順の治療法

長い間月経が来ない場合は、低用量ピルなどの薬を使用して月経を起こし、体内の血を出血させます。ただし、極度なダイエットが原因の場合は、身体に負担がかからないよう元の体重に戻すことを優先します。

生理日調整(月経の移動)とは

結婚式や旅行、試験や試合などの大切な予定が月経と重なりそうでお困りの場合、ピルを飲むことで、月経の時期を早めたり遅らせたりすることが可能です。使用するピルは「中用量ピル」と言われるホルモン剤で、医師が指定した日から数日間服用します。ホルモンの血中濃度を一定に保つため、できるだけ毎日決まった時間に服用します。飲み忘れると、調整がうまくいかなくなったり、不正出血を引き起こしたりする恐れがあります。

生理日を調整する治療法

医学的根拠に基づき医師の指示のもと、中用量ピルを服用することで生理日を調整します。

月経を早めたい場合:ずらしたい月経のひとつ前の月経開始後5日目頃から10日間ピルを内服します。

月経を遅らせたい場合は:月経予定日の5日前から月経を避けたい日までピルを服用します。

月経に関するトラブルは小さな異変も見逃さずご相談ください

月経に関するトラブルは小さな異変も見逃さずご相談ください

当院では、月経に関する女性特有のお悩みに幅広く対応しています。月経に関する小さな異変が、ホルモンバランスの乱れや何らかの病気に関係していることも少なくありません。当院は、長年多くの女性の月経をサポートしてまいりました。どんな些細な変化でも構いませんので、不安なことがある方はお気軽に当院までご相談ください。

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大宮林医院までお越しください。

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